・プレミアム旅割28とプレミアム株主優待
前回のエントリーではPPを効率的に獲得するための手段として、PP単価に優れる「運賃2」による特定路線一覧を出しました。
つい先日2月15日のANAのプレスリリースでGW以降の5月中のプレミアム旅割、プレミアム特割運賃の設定額が発表されましたので、更新した表を記載いたします。 なお、プレミアム特割に関しては単価的にうまみがないので割愛いたします。
北海道地方空港路線がやや値上がりました。これまでがオフシーズンということもありましたが、今後夏に向けて徐々に上昇していくのではないかと思います。 また、成田-福岡路線のプレミアムクラス復活と書いていますが、使用する機材がエアバス社のA320ですとそもそもプレミアムクラス席がないため価格設定はするけど機材は用意しないから結果予約が取れないということもあるかもしれません。
さて、ここに記載したプレミアム旅割28は、通常座席と同じく早期購入割引のプレミアムクラス版です。よくWEB広告で「羽田~札幌○○○○円~」と掲載されているものと同様です。早めに予約、購入をすれば通常運賃よりも遥かに安く乗ることができます。
その反面、キャンセル料も高めに設定されているため、先々の予定をしっかり確保していないと思わぬ出費となるリスクもあります。直前でのキャンセル料は運賃の60%とかなりのペナルティが課されます。
プレミアム旅割28に次いで価格的に優れているのがプレミアム株主優待割引です。
ANAは年に2回、株主に対して優待券を発行しています。この優待券を利用することにより通常運賃よりも安い価格で乗ることができます。プレミアム旅割28より優れている点としては早期に予約する必要が無く、当日空席がありさえすればすぐに乗ることが可能です。また、予約した場合でも不意の用事が発生しキャンセルした場合であっても払い戻し手数料の430円しかかかりません。このため株主優待券は先々の予定が流動的で立てづらかったり、逆に直近の予定が空いていた時に急遽予約ができるといった、スケジュールに対してより柔軟な利用が出来るところがメリットです。短所長所を簡易表にすると概ね以下のようになります。
まぁ実も蓋もない結果になってしまいましたが、プレミアム旅割28が優れているのはほぼ値段だけといっていい状態です。それでも羽田-那覇路線で比較した場合で¥3,500程安い点をどうとるかでしょうか。さらに株主優待券を所有していない場合はヤフオクや金券ショップで調達しなくてはなりません。時期にもよりますが¥4,000~6,000/枚なので、運賃+優待券購入価格を考えると価格差は広がります。
もっとも旅割28の場合は最安値での表示です。飛行機は早割等は出発時間帯に応じて価格が変動しますので混雑する便ではもう少し価格差は縮まってきます。また時期によっては株主優待価格を上回る運賃となることもあります。必ず予約する前には値段を確認するようにしてください。
株主優待の隠れたメリットとしては同じ日のどの便であっても時間帯に関わらず同一運賃というのがあります。このため資金計画が立てやすいといったメリットもあります。
人というものはどうしても自分にとって都合がよい方向に物事を考えがちです。「最安値」という言葉に釣られてもいざその値段で買えなくても次点、次々点で妥協しても「まぁいいか」と思ってしまいますが、それが相手の思う壺だったりもするのです(笑)その点株主優待は固定価格ですし、不測の事態でキャンセルせざるを得ない状況であっても僅かの手数料で済むといった堅実さがあるといえるでしょう。
もう一つ、補足しておきます。プレミアムクラスの座席数はB777-200、300で21席、787-9で18席、一番少ない737シリーズやA321では8席しかありません。従って席が少ない機材の場合にはプレミアム旅割28での割当数は1,2席くらいしかないのではないかと思います。実際の割り当て数は公表されていないのでわかりませんが(もしかしてステイタスがあがると増えたりするのかも?)、プレミアムクラス発売開始の2か月前で既に予定数販売終了で満席といったことも当たり前のようにあります。発売開始2か月前時点で満席という現象についてはまた項を改めてご説明したいと思います。
このようにプレミアム旅割28の条件を見てきました通り、28日前まで予約可能といったところで、既に完売している可能性どころか発売開始時に既に空が無いといった状況もあり、必ずしもPP単価が一番お得な路線に何度も簡単には乗ることが出来ないことがわかるかと思います。
・ベターな修行用路線はどこか
結論から言うと、東京在住の場合は羽田-沖縄路線の往復が修行に適した路線といえます。
この路線で使用されている機材はプレミアムクラスの座席数が最も多い777-200、777-300で運航されており、日中ほぼ毎時出発便が設定されていることが利点です。現在修行している私も旅割28を極力予約しようとするのですが、今のところプレミアム旅割28のみで往復便を抑えられず、片方を株主優待予約をしています。株主優待オンリーで修行する人にとっては非常に抑えやすい路線です。
もっともハイシーズンになる3月やGW、盆、年末年始といった時期は株主優待の割当数制限が昨年から始まりましたので一年中確実なという路線ではありませんが、その中でも株主優待開始の2か月前予約であればほぼ確実に抑えることが出来ます。
一方、表にあるPP単価8台の羽田-石垣or宮古ですが、まず土日便の旅割28の予約が取れません。別項で説明する2か月以上前予約の開始日ですら既に満席という状態です。また、最もPPを獲得できる千歳-那覇路線は一日1便の運航で、座席数が最も少ない8席の機材737-800です。では株主優待で予約を…と思いますが、この場合はPP単価が上昇してしまい、羽田-那覇の10.55に対し石垣・宮古では11.5~11.77と劣ってしまいます。そして運航ダイヤで見てみると石垣便は1日2便、宮古は1便と少なく、千歳ー羽田路線は1便かつダイヤの関係上往復するためにはどちらかで一泊必要となります。表の石垣の便は7時台発となっていますが夏季になると6時前半台での出発となり空港へ最寄りの始発電車で行っても出発時刻に間に合わない状況もあり得ます。
旅割28のみで修行が出来るのであればもちろん価格的には一番低く抑えられるのですが、実際問題としての予約の困難さ、そして運航本数の点からみても予約が取りやすくかつ本数の多い羽田-那覇路線が修行しやすい路線ということがわかります。そして、修行以外の目的で羽田-那覇以外の路線というのは効率的な面や利便性を差し引いてでも意図的に乗ろうとしなければ乗る機会の無いまま修行を終えることもあるかと思います。
こうしてひたすら観光もせず、空港に降りたら再び帰りの飛行機に搭乗するといった行為で羽田-那覇間を何度も、人によっては一日2往復等繰り返しプレミアムステイタスに達する50,000PPまで貯める行為を「修行」と呼び、また50,000PPのステージに到達することをいつしか「解脱」と呼ばれるようになったそうです。
羽田-那覇間は往復で5,720PPを得られます。9往復で「解脱」となりますので、最速解脱は1月5日となりますがSFC会員特典が適用される事前サービスは4月からなのでそこまで早く「解脱」する必要性は本人の自己満足を満たす以外の必要性はないように思います。
次回は私が今年実践している修行スタイル(笑)や現在の状況と今後の予定をご紹介する予定です。
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