SFC修行の道程

 前回の最後に資格条件となるプレミアムポイント(PP)を50,000も獲得するなどということは普段旅行程度でしか飛行機を使わない地上人に非常にハードルが高い条件であることをお伝えしました。

 昨年1年の私の搭乗回数、10回程度では獲得条件の13%程度にしか達しない、回数だけで言えば単純に7倍である70回も乗らないといけないことになります。土日は年間で104日、それに祝日を足しても120日程度…(今年は土曜に祝日があたることが多くて少ない…)休日の半分を飛行機に乗って旅行をしなければならない? 結論から言うとその必要はありません。今回の項目ではSFC会員になるための効率的な方法について自分なりに書いていこうと思います。


・PPの獲得方法

 PPは区間と運賃体系の2つの要素によってポイント数が異なってきます。基本的にはマイルと同じく、長距離、高い運賃であればあるほど沢山のポイントが付与されます。

このURLは区間ごとのPPについて設定をシミュレーションできるANAのオフィシャルページです。 https://cam.ana.co.jp/amcmember/SimulationJaResult

例えば羽田-伊丹というビジネス利用が多い区間について算出してみます。下の画像は旅作という旅行パックと組み合わせた場合の獲得数を表示しています。右側のプレミアムポイントという数字がそれです。


 私もサッカー観戦のためのアウェー遠征や大阪の事業所に行く機会があり大阪には昨年も何度か行きましたが、旅費について考えると東京~大阪の距離なら飛行機と競合する新幹線と比較することになります。

 乗継等も含めると新幹線なら往復で3万円程度の出費となります。 昨年のサッカーの試合はナイターだったこともあり1泊しなくてはならなかったのですが、そうなると3万+宿泊費となります。ここ数年外国人観光客の増加もあってか関西圏の宿泊を普通の予約サイトなどで見るとビジネスホテルも週末に1万円を切る宿を見つけるのも難しい状態です。

 余談にはなりますが、うちの会社の出張旅費規程で定められている平社員の宿泊費で泊まれる宿はもはや関西圏ではユースホステルかカプセルホテルしか取ることができませんし、直近だと直接電話で空室確認するしかない状態だったりします。 アウェー遠征を計画するにあたって、宿探しについて悩むのは神戸、大阪、名古屋の大都市圏です。じゃらん等の宿泊検索サイトが最近どうも使いづらくなったと感じてます。

 そんな中利用し始めたのがANAの飛行機往復に宿もついた旅行パッケージプラン「旅作」があります。大阪の場合ですと新幹線往復と同じ価格帯で宿付きというメリットがあります。

 その旅作もPPポイントが貯まるのですが、羽田-伊丹片道のPPは御覧の通りたったの280PPです。 運賃毎にPPの付与係数が異なりなりますが、「旅作」の場合は各種運賃の中でも最低倍率となる「運賃8」に該当するのです。

 同じ区間でも、宿が無い早割運賃として「旅割28~75」というものがあります。この場合「運賃7」に該当し420PPとなります。下のシミュレーション結果は「旅割」です。 


 羽田-伊丹間の旅割の価格は¥9,000~¥11,000程度で旅割75、55といったところであまり価格差がありません。例えば今年の3/19はガンバ大阪との試合がありまして、遠征のためにANAの予約サイトを確認すると「旅割28」で午前の便は概ね片道¥10,690から設定されています。 新幹線よりも安く、ガンバ大阪の本拠地吹田スタジアムは伊丹空港から大阪モノレール1本で行けるので飛行機の方がコストや利便性に優れています。とは言うもののこの羽田-伊丹で「旅割」で得られるPPはわずか420PP、往復でも840PP。50,000ポイントを得るには60往復する必要があります。

 ましてや「旅作」のPPは「旅割」の半分程度ですので更に往復しなくてはなりません。これはSFC取得が目的とした場合効率的とはいえません。 もっとも、毎週末大阪に帰省するとか、特殊な目的でSFC取得以外の理由でこういう状態や環境はあり得ると思います。が、当ブログの目的はあくまでSFC取得を第一に考えた場合の視点ですので、SFC取得目的での羽田-伊丹の往復多用は現実的ではないという結論です。

・PPの効率的な貯め方とは何か(PP単価アプローチ)

 SFC取得のために羽田-伊丹を何十往復する肉体的、経済的負担というのはなかなか想像しづらいですが、もう少し負担の軽い取得方法があります。

肉体的⇒もっと回数も少なく、日常の負担にならない範囲で。

経済的⇒もっと安く…いわずもがな

これらの負担を少しでも軽減すべく、一般的なSFC修行の実践は以下の様に考える修行者が多いです。その一つがPP単価です。PP単価とは運賃÷付与PP数で1PPあたりの路線・運賃を見る指標です。以下の画像は今年の春先の「運賃2」にカテゴリされるプレミアムクラスの「旅割28」「プレミアム株主優待割引」の区間別運賃(最安値やANA予約サイトで確認した主要価格)と、付与PP数を表にしたものです。


 区間の右側にあるマイル、Skyコインレートについては今回は無視して頂いて結構です。赤枠内の「PP」と「旅割28」赤枠右の株主優待の記載にある値段、PP単価が効率的なPP獲得の目安です。

 付与PPが一番高いのが国内線では千歳-那覇間です。付与数は3,892と、冒頭の伊丹-羽田とは付与数の規模が違います。値段も結構な金額になりますが単価だけで見ると9.14とかなり低い数値になります。伊丹-羽田ではPP単価が25を越えます。

 そして単純にSFC取得のラインである50,000PPに達するにはこの区間を6往復と少し程度で達成が可能であり、回数×値段の総額が約45万円となります。

 つまり「安く」「1度の搭乗で大量に」効率的な獲得が見込める優秀な路線と運賃の組み合わせであるということが言えると思います。

 じゃあ表にあるPP単価が8台の羽田-石垣や宮古に乗れば安いし、回数重視なら千歳-那覇で少なくて済むよねということです…がしかし。

 そうは簡単にうまくいかない様々なハードルについて、次回はご説明したいと思います。




鉄と海と空と酒

40代独身艦これおじさん徒然。

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